ヒロカズの読書日記

このブログは、読書したことから、考えたことを書いていくブログです

僕の周りの変わった人々①Hさん

 Hさんは若者に負けないくらいのエネルギッシュさを持っている。いつもギラギラと何かを追い求めてやまない永遠の夢追い人、それがHさんだ。

 Hさんと僕は最初、あまり打ち解けなかった。それは両人の性質の違いによるところが大きい。僕はどちらかというと、のんびりとした穏やかなタイプである。ガツガツと何かを追い求めることが苦手だ。

 最初、僕はHさんのこういうところが受け付けず、敬遠していたのだが、そのうちにHさんの純粋な部分が見えてきて、少しづつHさんを理解するようになっていった。

 僕とHさんは現在同じ施設に通っていて、たまに一緒に帰ったりすることがある。そんな時、Hさんは非常に僕に気を遣って話す。そういう生真面目なところがまたHさんらしい。僕としてはもっとリラックスして欲しいと思うが、Hさんと僕の距離感が結構離れているからか、こうした不自然な会話になるところも、それなりに味があって、僕は好きだ。

 実際、帰り際になると、僕はHさんのいいところを全然引き出せない。お互いに気を遣って、会話が収束してしまうのだ。未だ、僕はHさんの本心というか、本音というか、生の感情というか、そういうものには到達できていない。

 Hさんは、時々すごく具合悪そうにしている時がある。そんな時、僕は、Hさんが生活面で無理をしすぎているのだろうな、と見当をつけている。

 具体的に言うと、Hさんは歌の活動を本格的に行っているのだが、どうもそれが負担になっているみたいなのだ。

 僕はこうしたことにすごく共感が持てる。僕自身、最近まで、何かに急かされるようにして、趣味の活動に打ち込んでいた。すごく不自然な体勢で、生活しているような感じだった。

 Hさんも、生活面で何らかの苦しさを感じているのだと思う。そういった焦りが、Hさんを支配しているように思える。これは、僕自身がそうだったから、勝手に感情移入して見ているのである。

 Hさんのアグレッシブさというのには、僕は非常に覚えがある。