ヒロカズの読書日記

このブログは、読書したことから、考えたことを書いていくブログです

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

おじいさんと自分だけの生き方

自分だけの生き方とは何だろう?最近よくそんなことを考える。 自分の人生がつまらない理由が最近なんとなくわかってきたのは、自分だけの人生、というものに思いめぐらせるようになったからだと思う。 きっかけは色々ある。見栄やプライドといった余計なも…

森博嗣著/「やりがいのある仕事」という幻想(朝日新書)を読んで

楽しみを見つけることは難しい。そんなことを森博嗣の新書を読んでいてふと思った。 そこに出てきたのは、仕事やあるいは物事全般を「楽しい」と思い込む人々の話だった。 さらには、周囲から羨ましがられたいとの思いから、「楽しい自分」を演出してしまう…

アンチ整理術(森博嗣著)紹介文

この本は自分自身の身の回りを整理・整頓することを通して、「自由な生き方」を手に入れよう、という趣旨の本である。 「自由な生き方」というと非常に広範な意味合いがあるが、要は、他人に惑わされない生き方、自己決定する生き方のことだ。 どうすればそ…

村上春樹と勉強の哲学

村上春樹は勉強に対してすごく深い哲学を持っている。 彼の著書「村上朝日堂」に入っている「ビリー・ワイルダーの『サンセット通り』」というエッセイはそんな彼の勉強に対する哲学を垣間見ることのできる逸品だ。 彼が言っていることは、勉強というのは「…

生きることとシンプルさ

生活スタイルを一新した。 理由は色々とあるが、「アンチ整理術」(森博嗣著)を読んだことが理由として大きいかもしれない。 様々なことに疲れていた。自分の手に負えないことを抱え込みすぎていたように思う。 本のいいところは自分では気づかないまま溜ま…

本の紹介「自分なりの生き方を教えてくれる二冊」

自分なりの生き方というものに憧れがある。最近そういった生き方の面白さに改めて気づかせてくれた本が二冊ある。「オリジナルに生きることの面白さ」というのがこの二冊の本のテーマであると僕は勝手に思っている。 ・先生はえらい(内田樹著/ちくまプリマ…

僕の周りの変わった人々①Hさん

Hさんは若者に負けないくらいのエネルギッシュさを持っている。いつもギラギラと何かを追い求めてやまない永遠の夢追い人、それがHさんだ。 Hさんと僕は最初、あまり打ち解けなかった。それは両人の性質の違いによるところが大きい。僕はどちらかというと、…

『ビリー・ワイルダーの「サンセット大通り」』(村上春樹著、「村上朝日堂」より)感想文

勉強は嫌いだ、という人は多いと思う。僕は勉強に関する村上さんのこのエッセイがとても好きでよく読んでいる。僕も学生時代全く勉強しなかったのだが、でも何かしら毎日あったような気もする。でもそれを正面切って勉強とは呼びたくない。勉強に対しては誰…

最近友人からLINEが来た話

土曜日の夜にふとスマホを開くと、LINEが来ていた。 かなり珍しいことだ。見てみると、友人の、僕よりやや年配のNさんからである。 Nさんはかなり色々なことに気を使う、結構繊細な方だ。色々なことを考えているし、感性がかなり独特に発達している方だと思…

才能について(村上龍「おしゃれと無縁に生きる」を読んで)

才能というのが何なのか、このエッセイの中で村上龍は何かを示唆しようとしている。 冒頭で、村上龍はこんな風に書いている。「才能というのは、その人にペタッと貼り付いているわけでも、内臓のように体内、脳内に存在しているわけでもない。努力を続けるこ…

小説を読むことの難しさ

読書というのは奥が深い。読書という魔窟に分け入ってしまったことに気づいたのは、18の時に小説を読み始めてから、15年後の33歳の今になってからだ。この歳月において、沢山の小説を読み漁ったが、この間に僕は読書から何一つ教えられることなく、ひ…